フセイン元大統領処刑から1年、イラクで消えぬ宗派対立
フセイン元大統領の絞首刑が執行されてから30日で1年。写真はバグダッドで開かれた公判で死刑を言い渡され、右手人さし指を突き上げて叫ぶフセイン元大統領(2006年11月5日撮影)
【カイロ=宮明敬】イラクのフセイン元大統領が判決確定後わずか4日で絞首刑に処せられてから、30日で1年が過ぎた。
死刑執行人がイスラム教スンニ派の元大統領をののしり、シーア派指導者を礼賛する映像がネットで流され、死刑は宗派対立をさらにあおる結果になったが、シーア派主導のマリキ政権は1年後の今も、その傷を癒やし、国民和解を実現する政治的措置を講じられないでいる。
テロと宗派対立に揺れる「フセイン後のイラク」で、国民和解を進める施策として注目された「非バース化」緩和法案は今年11月、国民議会に提出されたが、成立の見通しは立っていない。フセイン政権を担ったために公職追放された旧バース党員(スンニ派が主流)を、再び公職に復帰させる法案だが、シーア派強硬派指導者ムクタダ・サドル師の影響下にある議員らが強く反発しているからだ。



バグダッド──イラク政府のルバイエ国家安全保障問題顧問は30日、死刑判決が確定していたサダム・フセイン元大統領(69)の絞首刑が同日、執行されたと述べた。国営テレビで明らかにした。執行は、同日午前6時(日本時間同日正午)ごろだった。同顧問は執行に立ち会ったという。