福岡県筑前町立三輪中で、自殺した生徒以外にも数年間に7、8件のいじめが起きていたことが分かった。合谷智校長は就任3年目で、「就任以来で4、5件ぐらい把握していた」としているが、この分も含め町教育委員会に報告していなかった。今回の自殺の一因として、いじめを誘発した男性教諭(47)の言動が指摘されているが、同時に校長を含めた学校側のいじめに対する甘い認識も明らかになった。
生徒の父親は、学校側のこうした対応について、「自分たちのうみを出してほしい。すべての先生にそれを認めて受け止めてほしい」と話している。福岡県警は、生徒が自殺に至った詳しい経緯について遺族や教諭、同級生らから事情を聴くなど調べを始めた。
町教委によると、町立中学校の各校長は毎月、前月のいじめ発生件数などを教委に報告することになっている。しかし、井上博行教育課長は「少なくとも合谷校長の就任以来、三輪中からの報告はなかった」としている。
合谷校長は16日午後の会見で、「いじめの解決が見られれば、ゼロとなる報告の場合がある」と釈明した上で、「私の判断が誤っていると言った方がいいのかもしれない」と述べた。
7、8件のいじめについては、同校の保護者会で判明。詳細については、学校側は調査の上、公表するとした。これについて、井上課長は「実態が分からなくなるため、いじめが解決しているかどうかにかかわりなく報告すべきだ」としている。
一方、合谷校長が生徒の自殺後の調査で、いじめについて詳しく知る同級生から実態を聴いていることも分かった。男子生徒の父親(40)が明らかにした。
父親によると、両親もその同級生からどのようないじめがあったかを知らされたという。
両親は16日夜に訪れた合谷校長に「同級生がすべてを校長先生に話していますね」と尋ねると、合谷校長はその事実を認めた上で「まだ調査をしているので、詳しく判明すればお伝えする」と回答した。
生徒の祖父によると、この同級生は男子生徒からいじめの相談も受けたが、「親たちが心配するから自分でどうにかする」と言われ、誰にも話さなかったという。
福岡県警は、学校での生徒の様子について同級生から話を聴くとともに、生徒の両親から提供を受けた生徒の携帯電話に残ったメールを分析。いじめの実態把握を進め、自殺にどのようにつながったかを調べる。
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