いじめ自殺問題の調査中間報告書についてコメントする、高田清・調査委員長(左)=福岡県筑前町で12日午後7時47分、飯ケ浜誠司写す
福岡県筑前町立三輪中2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で、町教委の調査委員会(委員長、高田清・福岡教育大教授)は12日、中間報告をまとめ、柿原紀也・町教育委員長に提出した。報告では「いじめだけでなく、それに類する行為があり、生徒を結果として死に追い込んでいった可能性がある」と指摘した。しかし、いじめと自殺の因果関係は明確にしておらず、いじめ自殺の調査の困難さをうかがわせる内容となった。
調査委は先月7日に発足し、メンバーは学識経験者のほか、県PTA連合会長、児童相談所長、人権擁護委員、保護司の7人。会合を計8回開き、延べ26時間を費やした。
中間報告によると、男子生徒は他の生徒たちから「知ったか(ぶり)」などのあだ名を付けられ、「うざい」「きもい」「消えろ」「死ね」「うそつき」「カンニングするな」などの「からかい」「冷やかし」の言葉を入学当初から自殺まで断続的に受けていた。
自殺当日の10月11日に男子生徒が他の生徒たちから校内のトイレでズボンを下ろされそうになったことについて「そこで、男子生徒は『死ぬ』という言葉の真偽を複数の生徒から迫られ、同時に屈辱的な行為を受けた。『ウソつき』と言われたくない男子生徒は追い詰められた可能性がある」と指摘した。
男子生徒の1年の時の担任だった学年主任については「不適切な言動があった。教師として軽率だったと言わざるを得ない」と批判したが、「(いじめにつながる)一つの要因になったという可能性は否定できないものの、自殺の直接の要因と判断することは難しい」と結論づけた。
また、三輪中については「福岡県作成の『いじめ早期発見・指導の手引』の活用をしておらず、具体的な『いじめ』対策を十分に講じていなかった。教職員は管理職を含めて生徒がいじめられていたとは認識しておらず、『からかい』『冷やかし』などの行為を認識していた者はほとんどいなかった」と態勢の不備を指摘した。【川上敏文、船木敬太】
毎日新聞 2006年12月12日 21時43分 / 12月12日22時48分配信 毎日新聞 / 12月13日10時26分配信 毎日新聞