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2008年04月20日

「啓祐、君を忘れない」 筑前いじめ自殺で両親が手記

SEB200804200010.jpg森啓祐君の両親が出版した手記「啓祐、君をあ忘れない」

 いじめを苦に06年10月に自殺した福岡県筑前町の森啓祐君(当時13)の両親が、手記「啓祐、君を忘れない」を出版した。副題は「いじめ自殺の根絶を求めて」。2人は「同じ世代の子どもを持つ親たちに読んでもらいたい。この問題を第三者の視点ではなく、自分のこととして考えるきっかけにして」と訴えている。

 「人は記憶が薄れていく。いまの心境を、いましか書けないものを、きちんと伝えていきたい」。啓祐君が亡くなって最初の節目となった昨年夏の初盆、父親の順二さん(41)と母親の美加さん(37)は執筆を決意した。それから今年2月まで、約半年かけて書き上げた。

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2007年03月08日

<こども孤の時代>「まじうざい」「きもい」突然

 画面に、こんな文字が並んでいた。

〈わかんないくせして話に入ってくんの、まじうざい〉

〈教室の前の水道の一番左側を使ってたから、使わないようにしよう〉

〈話し方きもい〉

 埼玉県の小学校教諭は以前担任した女子児童のブログのアドレスを偶然知り、のぞいた。同級生と思われる匿名の4、5人が、クラスの女子の悪口を書き連ねていた。

 ブログを開いた女子に注意すると「ふざけてたの。心配しないで」。翌日にはブログは閉鎖されていた。だが、悪口を書かれた女子は、みてしまった。閉鎖より前に、ブログのアドレスがメールで送られてきたからだ。

 教諭は誰からのメールか調べたが、わからなかった。メールアドレスを変え、発信者がわからないようにして送ったのではないかと疑っている。

 なぜ、いじめられたのか。思い当たるところはない。「いまのいじめにさしたる理由はない。みんなで『うざい』『きもい』とラベルを張り、それを理由にしてしまう」

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2007年03月06日

「停職まで問えず」1年担任を減給1カ月 福岡中2自殺

 福岡県筑前町の町立三輪中学校2年の森啓祐君(当時13)が昨年10月、いじめを苦に自殺した問題で、同県教育委員会は6日、森君に不適切な発言をしたなどとして1年時の担任の男性教諭(48)を、いじめ対策を怠ったとして合谷(ごうや)智校長(52)をそれぞれ減給1カ月(10分の1)の懲戒処分にした。教頭(52)と2年時の担任の男性教諭(44)は戒告処分とした。

 県教委は、町教委が設けた第三者の調査委員会が昨年末に出した最終報告を踏まえ、事実関係を判断。1年時の担任は05年5月、森君の保護者からの相談内容を複数の生徒がいる場で話し、06年1月ごろには授業中に同級生が落とした消しゴムを拾った森君に「偽善者になれない偽善者」と発言した、と認定した。

 こうした発言について、県教委は「自殺の直接的な要因となったものではないが、『からかい』や『冷やかし』につながる一つの要因となったことは否定できない」と結論づけた。

 合谷校長と教頭はいじめを早期に発見、解決するため、指導監督責任があったのに対策を怠ったとした。

 森君の遺族は2月、県教委に「処分は望まない」と伝え、同校PTA会長も処分の軽減を求める嘆願書を出した。杉光誠・県教委教職員課長は会見で「自殺を予見できた可能性がない以上、停職まで問えない。嘆願書も一つの判断材料になった」と説明した。

2007年03月06日21時08分 asahi.com

2007年02月19日

福岡・自殺の中2をいじめた疑い 3生徒を書類送検へ

 福岡県筑前町の町立三輪中学校2年の森啓祐君(当時13)が昨年10月、いじめを苦に自殺した問題で、県警は19日、自殺当日に森君のズボンを集団で下ろそうとした同じ学年の男子生徒5人について、3人を暴力行為等処罰法違反の疑いで書類送検し、2人を同法違反の事実で児童相談所に通告する。傷害や恐喝を伴わない「いじめ」で中学生の刑事責任を問うのは異例。ただ、県警はほかの生徒も言葉でいじめていたことを把握しており、「この行為が自殺の直接的な原因とは断定できない」としている。

 調べでは、男子生徒5人は昨年10月11日の6時限目終了後、同中学校の男子トイレで、森君を羽交い締めにするなどして、無理やりズボンのホックを外すなどして脱がそうとした疑いが持たれている。

 県警は、調査結果などを参考にしつつ、同級生や教員らから独自に事情聴取を開始。森君が学校で日常的に「うざい」などと言われていたことや、生徒5人から無理やりズボンを下ろされそうになっていたことなどが裏付けられた。

 その結果、ズボンを脱がそうとした行為と自殺の因果関係の有無は断定できないものの、死という結果の重大性などを勘案。「トイレという限られた場所で、実態としていじめに加担したことが捜査で明らかにできた生徒」に絞って更生の機会を求めることにした。刑法や少年法に基づき、事件当時、14歳以上の生徒は書類送検し、13歳以下の生徒は児童相談所へ通告することを決めた。

2007年02月19日05時57分 asahi.com

2006年12月29日

筑前・中2自殺 調査報告概要

福岡県筑前町での中学生の自殺をめぐる調査委員会最終報告書の概要は次の通り。
【1】 はじめに(略)
【2】 いじめに関する定義(略)
【3】 事実確認

(1) 当該生徒と他の生徒とのかかわり
 当該生徒は、入学当初から自殺まで、周囲の多くの生徒から長期にわたって「からかい」「冷やかし」などを受ける状況にあった。当該生徒は、相当な負担感、精神的な苦痛を受けていたと十分に推測される。他の生徒には、当該生徒が「からかい」や「冷やかし」を意に介していないように見えていた。
 自殺当日のトイレでの出来事については、「いじめ」というよりふざけあいのように見えるが、長期にわたる「からかい」や「冷やかし」と同様に、相当な精神的苦痛となったと推測される。

(2) 当該生徒と教職員とのかかわり
 三輪中の教職員は、当該生徒がいじめられていた、あるいは「からかい」や「冷やかし」を受ける存在であったと認識していなかった。
 1年時の担任については、当該生徒のみならず他の生徒に対しても不適切な言動があった。当該生徒をからかいの対象とする状況を促した可能性がある。ただし、こうしたからかいは小学校の時からあったという証言もある。同教諭を評価する発言もある。

(3) 学校の対応
 本事案について事前に特段の措置を講じていた事実は存在しない。一般的ないじめ対策については、「いじめ早期発見・指導の手引」の活用をしておらず、「いじめ・不登校対策委員会」が十分機能していないなど、具体的な対策を十分に講じてはいなかった。

(4) 町教委の対応
 各学校の実態に応じた細かな状況把握がなされていたという事実は確認されていない。

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2006年12月28日

冷やかしの蓄積、いじめに相当 福岡中2自殺で調査委

 福岡県筑前町立三輪中学校2年の男子生徒(当時13)がいじめを苦に自殺した問題で、同町教育委員会が設置した調査委員会(委員長・高田清福岡教育大教授)は28日、自殺の最大の原因は複数の生徒によるからかいや冷やかしの蓄積で、それはいじめに相当するという最終報告書をまとめ、町教委に提出した。学校の対応については、いじめに対する教職員の意識が希薄だったとし、生徒の苦痛の「間接的原因」になったと認定した。

 最終報告は、複数の生徒が入学当初から自殺までからかいや冷やかしを続け、亡くなった生徒が「非常に強い精神的苦痛を受けていた」との見方を示した。そのうえで、自殺の原因について「こうした長期にわたる『からかい』や『冷やかし』等の蓄積が大きな要因の一つになったものと推測される」と指摘した。

 からかいや冷やかしは、亡くなった生徒の苦痛から「『いじめ』に相当する」と結論づけた。ただし、自殺の前に、こうした行為がいじめにあたると認識していた者は教職員や保護者を含めていなかったとの判断を示した。自殺当日、ほかの生徒にトイレでズボンを下ろされたことについても、「『いじめ』というより、ふざけ合いのように見える」としたうえで生徒の苦痛に言及した。

 1年の時の担任については、自殺の直接的な要因ではないとする一方、「不適切な言動がその時々の『からかい』や『冷やかし』につながる要因となったことは否定できない」と述べた。

 学校側の対応については、教職員がからかいや冷やかしについて「感度が鈍くなっていた」ことや、いじめに対する「意識が希薄」だったと指摘した。同校では県教委の「いじめ早期発見・指導の手引」を活用せず、「いじめ・不登校対策委員会」も十分機能していないなど対策が不十分で、「校長及び教頭の責任は重い」と断じた。

 今後の対策としては、学校は子供同士の話し合いでトラブルを解決するよう指導し、その積み重ねでいじめを克服するよう要請。コミュニケーション能力を高める指導を求めた。家庭でも道徳的なしつけを行うことを促した。

2006年12月28日21時51分 asahi.com

2006年12月21日

いじめ解消探る会議設立へ

 筑前町立三輪中学校2年の男子生徒(当時13)がいじめを苦に自殺した問題で、町は20日、いじめや不登校問題の解消に向け、「筑前町子ども未来会議」の設立推進本部を発足させた。町4役や総務、教育などの関係課長らで構成。発足にあたり、手柴豊次町長は「県や全国に与えたマイナスイメージをプラスイメージに変えて発信できるように、やっていかねば」と述べた。年内に全職員から意見を募る方針。

 未来会議は来年1月下旬〜2月上旬をめどに、4役と教育課長、生涯学習課長、こども未来課長に有識者らを加えて発足させる予定。児童虐待なども含め、教育問題全般の対策を探る。町教委が設けた、いじめ自殺問題の調査委員会が年内の最終報告に盛る提言の内容も併せて検討する。

 手柴町長は「広くて根が深い問題で、簡単ではないが、これは自殺した生徒に対する弔いであり、償いだ」と語った。

2006年12月21日 asahi.com:マイタウン福岡・北九州

2006年12月15日

中2自殺、福岡法務局が調査開始 「人権侵犯の疑い」

 福岡県筑前町の町立三輪中学2年の男子生徒(当時13)がいじめを苦に自殺した問題で、福岡法務局は「生徒へのいじめは人権侵犯の疑いがある」として調査を始めた。同中学の関係者に聞き取り調査などをし、人権侵犯の事実が確認できれば指導を行うことにしている。

 福岡法務局人権擁護部によると、調査は被害者の救済を目的に、管内で人権侵犯のおそれがある問題が起こった時に行う。同町教育委員会の調査委員会が12日にまとめた中間報告は、自殺した生徒が複数の生徒からいじめに類する行為を受けていたとする内容で、同中がいじめ問題について意識が低く発見の努力を怠っていたとも指摘。このため同法務局は、学校の対応に問題がなかったか調査することにしたとみられる。

 調査の結果、人権侵犯の事実が認められれば、文書や口頭で、学校に被害救済の対応をするよう要請したり、教員に反省を促すための指導をしたりするという。

asahi.com 2006年12月15日22時52分

2006年12月12日

福岡中2自殺「いじめが原因とみられる」 調査委が報告

 福岡県筑前町の町立三輪中学2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で、同町教育委員会の調査委員会(委員長・高田清福岡教育大教授)は12日、生徒が、入学当初から自殺直前まで複数の生徒から「いじめに類する行為」を受けていたとする中間報告をまとめた。こうした行為をきっかけに、死へ追い込まれていった可能性を指摘する一方、1年の時の担任の不適切な言動が自殺のきっかけとの見方はとらなかった。

 中間報告によると、亡くなった生徒は入学当初から断続的に、複数の生徒から「うざい」「死ね」「うそつき」など「揶揄(やゆ)に相当する言葉」を投げかけられ、複数のあだ名をつけられていた。

 これによって、精神的な苦痛を受けていたと推測されるが、笑って受け流したり、何度も「死ぬ」と繰り返したりしていたため、「多くの生徒は『冗談』としかとらえていなかった」という。

 また、生徒が自殺した10月11日に学校のトイレで複数の生徒に囲まれてズボンを脱がされそうになったことに触れ、「『死ぬ』という言葉の真偽を複数の生徒に迫られ、『ウソつき』と言われたくない生徒は追い詰められた可能性がある」と指摘した。

 一方、元担任が不適切な言動をしていたことは「おおむね事実」で、軽率だったと批判した。しかし、複数の生徒によるからかいや冷やかしは入学当初からあったのに対し、元担任の言動は自殺の半年から1年程度前だと指摘。教諭の言動が生徒らによるからかいや冷やかしの「一つの要因」になった可能性は否定できないとしながらも、「自殺の直接の要因と判断するのは難しい」との認識を示した。

asahi.com 2006年12月12日22時50分

2006年11月27日

「真実知りたい」人権集会で心境

 いじめを苦に自殺した筑前町立三輪中学2年の男子生徒(13)の両親が26日、北九州市八幡東区の九州国際大で開かれた「第28回県人権問題研究集会」に出席し、心境を語った。約700人を前に「真実がはっきりすることを切に望みます。それをもとに、二度と私たちみたいに子どもを亡くし、毎日悲しい思いをする遺族をつくってほしくないのです」と訴えた。

 両親が不特定多数の人の前で話すのは初めて。知人の誘いで決意した。壇上に並んで立ち、父親が約10分間話した。

 「残された遺族の思いと、息子が亡くなってから47日間のことを話します」と切り出し、真相究明とはほど遠い学校側のこれまでの対応を淡々と振り返った。その上で、町教委の調査委員会に触れ「息子がなぜ死ななければならなかったのか、真実を知りたいのです。私たちは真実がはっきりし、町から、全国から、いじめをなくすという気持ちで精いっぱいたたかっていきたいと考えています。息子の死を無駄にしたくないのです。私たちは一生、息子の死と向かい合って生きていきます」と語った。

 終了後、両親は取材に「今後も機会と時間があれば、できるだけ(多くの人に)伝えていきたい」と話した。

asahi.com マイタウン福岡・北九州 2006年11月27日

2006年11月03日

自殺後もいじめ、別の生徒標的に続く 福岡の中学校

 いじめを受けていたとの遺書を残して自殺した中学2年の男子生徒(13)が通っていた福岡県筑前町立三輪中学校で、生徒に「死ね」などと言ういじめを繰り返していた同学年の男子グループが生徒の自殺後、別の複数の男子生徒に対して言葉によるいじめをしていたことがわかった。

 関係者によると、グループは生徒の自殺前から別の生徒をばかにするような発言をしていたが、自殺後も繰り返し、別の生徒についても存在を疎んじるような発言をしたという。これを知った関係者が同校に通報。現在は、いじめは止まっているという。

 一方、自民党の調査団が2日、県教委と町教委、遺族から聞き取り調査をした。鳩山邦夫議員は「いろいろ問題のある出来事が起きながら、学校全体の問題、教育委員会の問題にならなかったのが問題だ」と話した。

 参院文教科学委員会理事で同党の大仁田厚議員もこの日、町教委を訪問。調査委員会の早急な設置や、委員に遺族など保護者代表を加えることを求める要望書を、遺族と連名で提出した。大仁田議員は町役場で会見し「学校をあげて調査していると説明されたが、第三者機関を入れないと真実は出てこない」と話した。

asahi.com 2006年11月03日09時13分

2006年10月25日

「いつ死ぬと?」生徒ら繰り返す 福岡中2自殺

 福岡県筑前町で、町立三輪中学2年の男子生徒(13)がいじめを受けていたという遺書を残して自殺した問題で、この生徒が同学年の特定の生徒たちのグループから「死ね」「消えろ」などと言われ、継続的にいじめを受けていたことが関係者の話でわかった。この生徒たちは、亡くなった生徒の1年の時の担任教諭と日常的に接し、教諭の不適切な言動を見ていたため、自分たちがそうした発言をしても許されると考えたと話しているという。

 関係者によると、このグループの生徒たちは亡くなった生徒に「死ね」「いつ死ぬと?」「消えろ」「うざい(うっとうしい)」などと言い続けていたという。こうした発言は1年の時から自殺直前まで続いたといい、生徒は学校で度々「死にたい」などと漏らしていた。

 このグループは、生徒の元担任教諭の不適切な言動を日頃から見ていた。教諭は亡くなった生徒がいない場でも、生徒をからかう発言をしていた。グループの生徒たちは生徒の自殺後、「(教諭の不適切な言動を見て)自分たちもしていいと思った」との趣旨の発言をしているという。

 この生徒たちは、焼香などで遺族宅を訪れた際に、「自分たちの発言で自殺してしまったのではないか」と遺族に話し、謝罪している。中には、「眠れない」「気力がわかない」と訴えている生徒もいる。

 教諭は、亡くなった生徒が友人の文具を拾ってあげた際、「偽善者にもなれない偽善者」と言うなどしていた。同校の合谷智(ごうや・さとし)校長は、教諭の言動が生徒間のいじめの発端となり、自殺の誘因になったという見方を示している。

asahi.com 2006年10月25日15時44分

2006年10月17日

机に「バカ」、「目障り」と暴言も 福岡いじめ自殺

 福岡県筑前町の中学2年の男子生徒(13)がいじめを受けたという遺書を残して自殺した問題で、ほかの生徒が、亡くなった生徒の机の上に「バカ」と落書きしていたことが17日、わかった。また、生徒は「おまえは目障りだから向こうに行け」などと、言葉によるいじめを受けていたという。

 生徒の祖父が同日、報道陣に明らかにした。祖父は、「『うざい』とか『きもい』とか、『お前は目障りだから向こうに行け』だとか、そんなことを言われていた。机にバカと書かれたりもしている」と話した。バカと書かれた時期ははっきりしないとしながら、自殺のあとだった可能性があるとして「普通なら花一輪置くじゃないか。情けない」と語った。

 祖父によると、亡くなった生徒は言葉のいじめを受けていることを友人に打ち明け、メールでのやり取りもしていた。

 友人は親や教諭に相談するよう勧めたが、生徒は「親が心配するから、自分でどうにかするから、心配せんでいい」と話し、他言しないように伝えていた。生徒は、両親にはこうした内容を伝えていなかった。

 友人は、口止めされていたためいじめの事実を明かさないでいたが、自殺が起きたあと、友人の親がただしたのに対し、語り始めた。

asahi.com 2006年10月17日20時41分

2006年10月16日

いじめ、教師の言動影響「自殺の誘因」 福岡の中2自殺

 福岡県筑前町の中学2年の男子生徒(13)が、いじめを受けたという遺書を残して自殺した問題で、1年生の時の担任教諭が生徒に対し、不適切な言動を繰り返していたことがわかった。生徒の両親が「教諭からいじめを受けていたのではないか」とただし、町教委や学校側が15日、認めた。校長は同夜、記者会見し、教諭の言動について「自殺の誘因になったと思うが、主因かどうかはわからない」との見方を示した。

 生徒の両親は、14、15両日、自宅を訪れた三輪中学校の合谷智校長やこの教諭らとの話し合いを記者団に公開。この中で、両親は同級生らから聞いたという教諭の過去の言動を示しながら、事実かどうか問いつめた。

 両親によると、1年生の1学期に、生徒がインターネットのサイトを繰り返し見ていると母親が教諭に相談。その後、その相談内容が同級生らに漏れ、それにちなんだあだ名がつけられた。生徒はあだ名で呼ばれるようになったことを嫌がり、「学校に行きたくない」と訴えるようになったという。両親は、相談内容を教諭が漏らしたと指摘した。

 また、教諭は友人が落とした文具を拾ってあげた生徒を「偽善者にもなれない偽善者」と呼んだという。生徒が2年に進級する際に担任が代わったが、新たな担任に対し、「この子はうそをつく子だ」と申し送りをしたとしている。

 ほかの生徒に対しても、漢字を書かせる際に、太った生徒には「『豚』が似合う」と言ったり、忘れ物をした生徒を教室にある花瓶でたたいたりといった行為があったのではないかと問いつめた。

 これに対し、教諭は相談内容を漏らしたことや「偽善者」という発言、「うそをつく子」という申し送りなどについて、「はい」などと答えて認めた。亡くなった生徒を集中的にいじめたのではないかと問いつめられたのに対しても、これを認め、その理由について「からかいやすいというのはありました」と説明した。教諭は話し合いの後、記者団に「一生かけて償います」と話した。

 合谷校長は席上、「そのこと(教諭の発言)が自殺につながった。一番大きな引き金になった。子どもたちの一連のいじめも実際にはあったが、大本となった」と謝罪した。同夜の会見では「教諭の言動で、その子が周りから見られる人間像が作られた。そのことによっていじめが生まれ、自殺に至ったと考えている」と語った。

 この問題では、自殺当日の11日、生徒が「死にたい」と漏らしたのに対し、同級生らが「本気なら下腹部を見せろ」などといい、ズボンを脱がせようとしたことなどがわかっている。

asahi.com 2006年10月16日01時20分

2006年10月14日

当日「死にたい」、同級生ら服脱がす 福岡・中2自殺

 福岡県筑前町の中学2年の男子生徒(13)がいじめを受けていたという遺書を残して自殺した問題で、自殺当日の11日、生徒が繰り返し「死にたい」と漏らしたのに対し、同級生らが「本気なら下腹部を見せろ」などといい、ズボンを脱がせようとしていたことが分かった。校長が14日、記者会見で明らかにし、暴力にあたるかもしれないという認識を示した。一方、生徒の父親(40)は学校側の説明に不信感を示し、「真実を知らせてほしい」と訴えた。

 生徒が通っていた町立三輪中学の合谷智校長の説明によると、生徒は11日の1、3、5時間目の授業中や休み時間に「自分は死ぬんだ」「死にたい」などと友人らに話した。6時間目の美術の時間には、スケッチブックに「いじめが原因です。いたって本気です」と記すとともに、「遺言」として「お金はすべて学校に寄付します」などと書いた。この文面も近くにいた生徒と話し合いながら書き込んだらしい、という。

 6時間目の直後、生徒はトイレの中で、同級生7人に「死にたい」などと話したが、同級生らは「うそだろう」「本気なら下腹部を見せろ」などと言いながら、ズボンを脱がせようとし、少しおろしたという。

 同校や生徒の親類によると、生徒は長い期間、いじめを受けていた可能性があり、1年生のころから友人に「死にたい」とこぼすことがあったらしい。

 合谷校長は13日夜の会見で、暴力や金銭の要求はなかったが、生徒の発言に周囲が反応しないといったことがあったのではないかと説明していた。14日の会見では、トイレ内の行為について「暴力といわれればそれに当たるかも知れない」と釈明した。

 一方、父親は14日、記者団に対し、遺書は四つあったことを明らかにした。このうち理科のノートには「さようなら 僕が死んだら 僕の貯金は学級にあげます」と記されており、父親は「金銭的な要求があったのかとも思う」と話した。

 自殺当日、生徒が死にたいと漏らしたのに対して、「同級生から『じゃあ死ねば』と言われたらしい」と話した。

 また父親は、生徒の祖父から「自転車をパンクさせられたり、ねじをゆるめられたりすることがあったようだ」と聞いたことを明らかにした。

 父親は14日の葬儀で「友達のみなさん、今回の(息子の)死を無駄にしないで下さい。少しでも変わったことがあったら見逃さないで下さい。何かのサインかも知れません」と呼びかけた。

asahi.com 2006年10月14日23時22分

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