英情報機関が関与と「容疑者」反論、ロ元情報将校の毒殺
ロシア元情報将校の毒殺事件で記者会見場に到着した「容疑者」のアンドレイ・ルゴボイ氏
モスクワ——ロンドンで昨年末に発覚したロシア情報機関、連邦保安局(FSB)元将校、アレクサンドル・リトビネンコ氏の毒殺事件で、英検察当局が容疑者としてロシアに身柄引き渡しを要求した旧ソ連国家保安委員会(KGB)元職員で実業家のアンドレイ・ルゴボイ氏は31日、無罪を改めて主張、殺害には英情報機関やプーチン政権と対立し英国に亡命中の政商ベレゾフスキー氏が関与している疑いがあると主張した。
モスクワで記者会見した。この模様は国営テレビで実況中継され、同氏は「英国は私を身代わりの犠牲者にしようとしている」と批判。「殺害に実際に手を染めた人物は知らないが容疑者がいる」と主張、英情報機関、マフィアにベレゾフスキー氏の名前を挙げた。
ロシア当局は、ルゴボイ氏の身柄引き渡しの要求を国内法を根拠に拒否する構えを見せている。毒殺事件は英国、ロシア間の関係をきしませる要因になっており、ルゴボイ氏の主張でさらにこじれる可能性がある。
ルゴボイ氏は会見で、英情報機関の関与を示す証拠について質され、「握っている」とも明言したが、詳細には触れなかった。リトビネンコ、ベレゾフスキー両氏は英情報機関のために働いていたとも強調。「リトビネンコ(氏)が最初に英情報機関に取り込まれ、その紹介もありベレゾフスキー(氏)が巻き込まれた」とも指摘。
しかし、英情報機関がリトビネンコ氏の扱いに手こずり、抹殺する必要性に迫られたとのシナリオも示した。ルゴボイ氏はまた、英情報機関が自分に接近し、プーチン大統領や一族に不利な情報提供を持ち掛けたとも述べた。
英外務省はルゴボイ氏のこれらの情報にコメントを発表していない。
ルゴボイ氏は、ロンドン訪問で自ら利用したホテル部屋や航空機内から毒性物質ポロニウムが検出されたことに触れ、政治的スキャンダルを引き起こすため誰かが同物質を付着させたとも主張した。
リトビネンコ氏は死亡後、友人を通じて声明を発表、殺害の背後にはプーチン大統領がいると述べていた。ロシア政府は同国のイメージを悪化させるため海外居住の反政府派が仕掛けた中傷と切り捨てていた。







